1 ![]() ◎設計:田原新之助、中條精一郎(顧問) ◎施工:山形県 ◎竣工:大正5(1916)年 ◎構造:煉瓦造2階建て ◎所在地:山形県山形市旅籠町3-4 ❖国指定重要文化財 先月に本プログでは紹介をさせていただきましたが、こちらでも今年の7月に訪れた山形市に残る近代建築を取り上げたいと思います。 まず最初は旧山形県庁舎の隣に建つ旧山形県議会議事堂です。こちらは明治44年の山形大火で先代の県議事堂が焼けたため、県庁舎と同時期に建てられたものです。建築計画に関しては地元山形出身の建築家・中條精一郎が顧問を務め、県庁舎建設のために招聘された建築家・田原新之助(1876~1916)が実施設計を担当しています。英国風ルネサンススタイルの県庁舎に合わせるかのように、この県議事堂もそれに連続したスタイルのデザインを採用。また県庁舎との連続性を配慮しつつも、外壁に花崗岩が貼られた県庁舎に対し、こちらは赤煉瓦を外壁に貼り、両者の差別化を図っているのもこの建物の見どころと言えるでしょう。小品な作品ではありますが設計者・田原新之助の腕が光る作品だと思います。 それと内部も見学したかったのですが、ちょうどこの晩におこなわれるコンサートのセッティング中との事で見学は出来ず。また機会があれば中を見てみたいものです。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2011-09-09 19:09
| ■山形
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![]() ◎設計:大蔵省 ◎施工:森田福市 ◎竣工:昭和2(1927)年 ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造4階建て、塔屋付き ◎所在地:神戸市中央区加納町12-1 神戸新港埠頭周辺エリアのシンボル的存在と言えば、やはり税関庁舎でしょう。 昭和2年竣工のこの庁舎は大蔵省営繕課の設計により竣工したもの。東京在住の私は税関という言葉を聞くと『ハマのクイーンの塔』でお馴染みの横浜税関庁舎(昭和9年築)を思い出してしまいますが、繊細なデザインの横浜税関庁舎に比べ神戸の税関は力強さを感じる仕上がりが特徴と言えます。円筒状の塔屋をはじめ建物の細部デザインは古典建築の影響を感じますが、それらの多くは簡略化された作りになっており、この当時の最新建築文化の影響を少なからず受けています。スケールの大きさはいつ見ても圧巻される庁舎建築であります。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2010-08-28 00:28
| ■神戸
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![]() ◎設計:置塩章 ◎施工:銭高組 ◎竣工:昭和7(1932)年 ◎構造:鉄筋コンクリート造4階建て ◎所在地:神戸市中央区小野浜通1 前回紹介した旧神戸市立生糸検査所の東側に建つのが、旧国立の生糸検査所。昭和7年に戦前神戸を中心に活躍した建築家・置塩章の設計に建てられたものです。市立に国立の生糸検査所が二つも置かれるとは、神戸は面白いシステムを取っていたのだなと以前は思っていたのですが、色々なサイトを見ると昭和6年に神戸市立の生糸検査所は国立に移管され、それに伴い増築されたのがこのビルディングとのことです。 また昭和7年増築の生糸検査所は、この5年前に神戸市により建てられた庁舎ど同様にゴシック様式をデザインをベースにしていますが、神戸市建設の庁舎に比べ重厚なデザインで纏められ、お役所らしさを醸し出しています。なお現在この建物は空き家とのことで、今後の動向が気になるところです・・・・。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2010-08-27 23:27
| ■神戸
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![]() ◎設計:神戸市 ◎施工:竹中工務店 ◎竣工:昭和2(1927)年 ◎構造:鉄筋コンクリート造4階建て ◎所在地:神戸市中央区小野浜町1-4 先日別プログにおいて神戸市新港埠頭の新港貿易会館(昭和6年築)を紹介しましたが、そのお隣に建つのがモダンゴシック風のデザインが施されたこのビルディング。現在は農林水産消費技術センターとして使われているとのことですが、もとは神戸市立の生糸検査所として建てられたものです。生糸といえば戦前の日本において対外貿易の主力商品だったこともあり、関西地域の主要国際貿易港である神戸にもこのような施設が存在していたという訳です。 また東京在住の私などは生糸検査所と聞くと、建築家・遠藤於菟設計による横浜生糸検査所(大正15年築)を思い浮かべてしまいますが、この建物にも横浜と同様に蚕の装飾が施されていたり、なかなか洒落っけのあるデザインが施されています。外壁タイルが今風のちょっと味気ないものに張り替えられているのが残念ですが、とても絵になる作品ではないかと思います・・・・。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2010-08-26 23:27
| ■神戸
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![]() ◎設計:山口半六 ◎施工:同和組 ◎竣工:明治35(1902)年 ◎構造:煉瓦造り2階建て・・・・外壁部分 ◎所在地:兵庫県神戸市中央区下山手通4-4-1 ❖国登録有形文化財 先週から始めさせていただいている神戸の建築探訪記ですが、今回からは山手地域から坂を下って元町・旧居留地地域を中心に紹介をおこなっていきたいと思います。 そういう事で今回紹介させていただくのが、兵庫県の旧県庁舎。明治35年竣工のこの建物は建築家・山口半六(1858~1900)の設計により竣工したものです。山口はフランス留学の経験もあったそうで、この兵庫県旧県庁舎もフランス・ルネサンス調のデザインで纏められています。また現在この建物は県公館のほか兵庫県の資料展示室になったため、内装は当時の面影を残す箇所は殆ど見られませんが、外観のイメージを崩さないとても落ち着きのある改修がおこなわれています。この坂上に建つ現代的な県庁舎も迫力満点ですが、このような歴史ある建物が町の風景と同化しているというのもなかなかいいものですね・・・・・・。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2010-08-06 06:06
| ■神戸
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![]() ◎設計:佐藤功一 ◎施工:井上工業 ◎竣工:昭和5(1930)年 ◎構造:鉄筋コンクリート造3階建て、地下1階 ◎所在地:群馬県前橋市大手町2-1-1 ❖国登録有形文化財 群馬会館は前回紹介させていただいた群馬県庁昭和館の向かいに建つ、県関連の施設が入るビルディング。 その県庁舎より2年後にあたる昭和5年に竣工したものですが、設計は県庁舎と同じく当時早稲田大学の教授を務めていた建築家・佐藤功一が担当しています。 建物の外観デザインはヨーロッパ中世のルネサンスをベースにした落ち着いた佇まいですが、細部を観察してみると3階上には八角形の小窓、玄関上のバラストレードや軒周りの角ばった装飾など独特の風合いを醸し出しています。設計者である佐藤功一はこのような角ばった独特のデザインを好んでいたそうで、その好みが反映された作品と言うことになるのでしょう。佐藤功一らしさが出た貴重な現存作品、前橋の初夏の青空と自然の中で際立っておりました。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2010-06-10 23:10
| ■群馬
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![]() ◎設計:佐藤功一 ◎施工:清水組 ◎竣工:昭和3(1928)年 ◎構造:鉄筋コンクリート造3階建て、地下1階 ◎所在地:群馬県前橋市大手町1-1-1 ❖国登録有形文化財 先日別プログにおいて群馬県前橋市の旧麻屋デパートを紹介しましたが、こちらのプログではその時に撮影した歴史的建造物を幾つか取り上げていこうと思います。 そういう事で最初に紹介するのが前橋の顔とも言うべき歴史的建造物、群馬県庁舎です。設計は東京の早稲田大学大隈講堂や東京日比谷公会堂・市政会館などが知られる建築家・佐藤功一(1878~1941)が担当していますが、庁舎建築によく見られる威圧的なイメージではなく、とても親しみやすい雰囲気がする建物であります。なお平成に入り建物後方には超高層の新県庁舎が完成しましたが、旧庁舎を壊すことなく修繕を施し使い続けているというのも、県関係者のこの建物に対する思い入れを感じることができます。また庁舎周辺の広々とした芝生も、この建物を更に素晴らしく際立たせています。歴史的建造物の理想的な活用だなとこの県庁舎を見て感じた私でした。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2010-06-09 19:09
| ■群馬
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| 2009-10-23 00:23
| ■栃木
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![]() ◎設計:村野藤吾(村野・森建築事務所) ◎竣工:昭和34(1959)年 ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造り ◎所在地:神奈川県横浜市中区真砂町1・港町1 横浜の近代建築というと、昭和20年の終戦以前の竣工物ばかりに脚光が集まってしまいますが、横浜には昭和30年~40年代に竣工した戦後築の名建築も数多く現存しています。その中でも代表作としてあげたいのが、建築家・村野藤吾設計の横浜市庁舎(昭和34年築)です。 村野の作品から傑作を選べと言われれば、あれもこれもの状態になってしまってすべてを絞りきれませんが、町の雰囲気を見事に掴んだのが、この作品ではないかと思います。JR根岸線の関内駅を降りると、目の前に見える横浜市庁舎を見るたび「横浜に来たんだな」というワクワク感を感じてしまったりもします。 茶色のタイルとコンクリートの梁がついた四角い建物とも思われるかも知れませんが、窓とバルコニーの絶妙の配置などなかなか見どころが多い作品。こちらも村野ワールドが貫かれており、ただ感服するのみです。休日になると開港記念館(ジャックの塔)、県庁(キングの塔)などをスケッチされている人の姿を見かけますが、横浜市庁舎も近いうちにスケッチの名所になるかも知れません。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2009-08-22 00:22
| ■横浜・関内
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