京都旧野村生命ビルディング
2010年 01月 02日
◎設計:安井武雄
◎施工:竹中工務店
◎竣工:昭和12(1937)年
◎構造:鉄筋コンクリート造り6階建て、地下1階
◎所在地:京都市下京区七条通烏丸西入ル東境町191
こちらの建物は、京都駅より烏丸通りを北へ3分ほど歩いた東本願寺の手前にある昭和12年竣工のビルディングです。私は学生時代より何度となく京都へ訪れているので、道路に面してアールを描いたこの建物の姿をよく見ていました。しかしこのビルが、大正末から昭和初期の日本を代表する建築家・安井武雄(1884~1955)の設計作品だと知ったのはつい最近の事です。
安井はこの時期に野村関連のビルの設計を手掛けていましたが、京都下京区の建物もその中の一つです。また安井の作品と言うと、大正期から昭和初期のアクの強い作風、また大阪瓦斯ビルディング以降のモダニズム路線という作風の変更をおこなっていますが、こちらは後者のモダニズム風に該当します。なお現在外壁には紺色のタイルが貼られいますが、竣工当初は淡い黄緑色のタイルが貼られていたとのこと。さぞかしド派手な建物だった事でしょう。
またこの向かいには関根要太郎設計の旧不動貯金銀行七条支店(昭和5年築)も建っており、昭和初めのモダニズム建築を同時に二つ味わえる場所でもあります。京都って、見どころ沢山な町だなとつくづく感じます・・・・・。
本年も宜しくお願い致します。
安井武雄マニア(フリーク?)の管理人様だけに、京都探訪と聞いて(関根さんを差し置いて)真っ先にこの建物が思い浮かびましたよ。
駅前にこんな建物が残っていたなんてちょっと意外ですよね。
今となっては黄緑色のタイルは想像出来ませんが、この紺色のタイルも京都の街並みにフィットしていてカッコイイです。
内部も見てみたいですね~。
本年も宜しくお願いいたします(__)
自称・安井武雄マニアの私ですが、実物の設計作品を見たのは東京日本橋の野村生命ビルとこの建物だけなのですが・・・(汗)。実は学生時代より何度となく京都へ訪れ、この建物は記憶に残っていたのですが、安井さんの設計と知ったのはこの4~5年前の事なのですよ・・・(大汗)。
それはさておき、この当時の建物は空色や黄緑などド派手な色のものが結構あったみたいですよ。安井さんの作品集を見ると、エレベーターホールなどシャープな格好いいデザインになっていますが、元旦という事で内部は見学できませんでした。こちらも次の機会に確認してみたいと思います。