旧日本興業銀行・みずほコーポレート銀行本店
2009年 08月 21日

◎設計:村野藤吾(村野・森建築事務所)
◎施工:大林組
◎竣工:昭和49(1974)年
◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造り
◎所在地:東京都千代田区丸の内1-3-3
このところの丸の内は再開発ブームで、以前あった建物の倍以上の高さがある高層ビル群が雨後の筍のごとく次々と建てられていますが、そのような丸の内にあっていぶし銀のような輝きを見せているのが、みずほコーポレート銀行の本店です。
この建物は昭和49(1974)年に、日本興行銀行本店として建築家・村野藤吾の設計より建てられたもの。なお村野は渡辺節の建築事務所に在籍していた大正10年代に、先代の同銀行本店の設計にも関与したとのことです。
そしてこの建物を見るたびに圧倒されるのが、建物の長さとその存在感。建て替え前の興銀本店の写真と現在の建物を比較してみると、縦の列柱状のデザインがある場所は先代の興銀が建っていたところのようで、個人的な推測になってしまいますが、恐らく先代の旧本店のイメージを継承したところではないかと思われます。
またこの建物最大のハイライトとも言える場所は、冒頭でご覧いただいた北側のデザイン。古典建築様式やその時代のモダンデザインを超越した村野ワールドがそこには広がっています。丸の内に立ち寄った際には、実物を見て圧倒されて欲しい昭和日本建築界の巨匠の名作です。







こちらのプログは不定期発表で、ここ一ヶ月ちかくログインをしておらず、コメントを頂いたのを気付いておりませんでした。誠に申し訳ありません。
さて旧日本興業銀行本店ですが、村野藤吾さんのスケールの大きさを感じられる昭和戦後を代表するオフィスビルだと私は考えております。全体を撮影したいのですが、立地的にとても難しいですよね。
