日本聖公会川越基督教会
2009年 07月 28日

◎設計:ウイリアム・ウィルソン 〔William Wilson〕?
◎施工:不詳
◎竣工:大正10(1921)年
◎構造:煉瓦造り平屋
◎所在地:埼玉県川越市松江町2-4
❖国登録有形文化財
埼玉の川越には、蔵造り商家に混じって洋館(近代建築)も数多く残っていることは前回紹介しましたが、そのような意外性のある川越の街並みで一番のものが、この川越キリスト教会でしょう。蔵造りや古い商家がところどころに残る通りの突き当りに、この教会は鎮座しています。
フランス積みの煉瓦とその外壁に絡まる蔦が印象的な教会は大正10年に竣工したもので、設計は大正なかばに立教大学の建築設計のため来日したアメリカ人:ウイリアム・ウィルソンと言われています。ウィルソンは大阪川口教会の設計を手掛けたことでも知られる人物。なおウィルソンは日本の滞在期間が短かったこともあり、この川越教会は日本での数少ない設計作品のようです。
また蔵造りの街並みで意外な存在と先ぽど書きましたが、時代の経過とともに周辺と調和しているのも、川越という街の懐の深さが伺えます。
あと昔から川越を歩いて思うのは、この街の多くの蔵造り建築の部材に煉瓦が多く用いられていることです。明治以降の川越は伝統の土蔵の建築文化のほか当時は最新の建築素材だった煉瓦も積極的に取り入れていった訳ですから、当時の人達にとってはこのような煉瓦製教会の出現は、もしかしたら何の違和感もなかったかも知れません。この教会、伝統を守りつつも新しい西洋文化だった煉瓦をも消化した、川越の建築文化の象徴とも言えなくもないでしょうか・・・・?。
❖参考文献・・・・「日本の美術」 2003年8月号・外国人建築家の系譜、堀勇良氏著









