旧横浜生糸検査所、現横浜第2合同庁舎
2009年 05月 18日

◎設計:遠藤於菟
◎施工:大林組・・・・現建物の施工は大林・前田・三井特定建設局営繕部
◎竣工:大正15(1926)年、昭和6(1931)年増築
◎再建:平成5(1993)年
◎構造:鉄筋コンクリート造り4階建て
◎所在地:神奈川県横浜市中区北仲通5-57
❖横浜市認定歴史的建造物
先日の三井物産横浜支店に引き続き、今回も横浜ゆかりの建築家・遠藤於菟(1866~1943)の現存する設計作品を紹介させていただきます。
現在横浜第2合同庁舎として使われているこの建物は、大正15(1926)年に遠藤の設計により、横浜生糸検査所として竣工したもの。但し、今から10数年前に合同庁舎の新棟の建設に伴い解体され、現在見られるこの姿は旧建物の外観を再現したもレプリカ建築です。
しかし新棟建設にあたり、生糸検査所竣工した当時に建物に飾られていた蚕のモチーフを復元するなど、旧建物の意匠を忠実に再現し、大正15年より親しまれていた街の景観を維持することを重点に置いた復元がされています。
また生糸検査所は冒頭の写真でご覧いただいた事務所棟のほか、建物背後には事務所別棟、A~D棟の4棟の倉庫が置かれ、竣工当時は横浜でも屈指の大規模建築だったようです。なお事務所棟の玄関向って右側の部分は、昭和6年に増築されたもので遠藤於菟が建築家を引退する間際の作品だったようです。
なお横浜都市発展記念館に竣工時の模型や写真が展示されていますので、興味をお持ちの方はぜひこの記念館で展示をご覧ください。



★旧生糸検査所倉庫C棟(旧帝蚕倉庫)

そして旧生糸検査所の貴重な遺構がこちらの倉庫。横浜第2合同庁舎建設に伴い、A棟倉庫が解体されましたが、B~D棟は帝蚕倉庫所有で現役の倉庫として使われていました。しかし再開発のためB棟・D棟は2年ほど前に解体されています。
残るC棟ですが、注目して頂きたいのが煉瓦が貼られた柱の上のモチーフ。実をいうと、こちらは竣工当時からの正真正銘のオリジナルの装飾なのです。遠い距離から撮影したので少々見ずらいのですが、蚕をモチーフにしたデザイン。また別プログで数年前に撮影した倉庫の写真を掲載していますので、そちらも併せてご覧ください。




