◆東京日本橋 ◎橋梁設計:米元普一、樺島正義
◎意匠設計:妻木頼黄
◎施工:不詳
◎竣工:明治44(1911)年
◎構造:石造
◎所在地:東京都中央区日本橋一丁目・日本橋室町一丁目間
❖国指定重要文化財
そして日本橋にはもう一つ、国の重要文化財に指定されている歴史的建造物があります。それが日本橋の橋梁。この真上を走る首都高速の陰に隠れているような感が強いですが、明治44(1911)年に架設された築110年の歴史ある構造物です。しかもその間に修繕を重ねながら、関東大震災や戦災などを乗り越え、現役の橋梁として使われてるのは驚きであります。
明治44年に竣工した現在の日本橋、帝都・東京を象徴するような重厚な造りとなりました。橋梁本体の設計は東京市技師の米元普一と樺島正義、橋梁の意匠は明治建築界の大家である妻木頼黄(1859~1916)が担当しています。妻木頼黄と言えば
旧横浜正金銀行本店(明治37年築)が代表作として知られていますが、この日本橋も石を巧みに使いこなした明治期の秀でた建築作品だと思います。
首都高の下に架かっているという立地もあって、撮影には難しくいつも撮影もせず通り過ぎてしまう日本橋。今回は今から12年前の平成21(2009)年に撮影した写真をご覧ください。いつも川面からも撮影したいと思わせてくれる優れた意匠の橋梁です。