JR総武線・両国駅舎
2014年 05月 24日
◎設計:鉄道省
◎施工:銭高組
◎竣工:昭和4(1929)年12月
◎構造:鉄筋コンクリート造2階建て
◎所在地:東京都墨田区横網1-3-20
東京近郊の武蔵野台地に住んでいる事もあってか、殆んど訪れる事がないのが墨田川の東側にあたる東京23区の東部地区。この日は江戸東京博物館でおこなわれる講演会に参加するため、JR総武線の両国駅で降りた訳です。両国駅と言えば何と言っても両国国技館の最寄駅として知られていますが、その駅舎もなかなか見応えのある建造物です。
JR総武線と言えば現在は都心に乗り入れていますが、昭和初期まではこの両国駅が始発・終着駅だったとのこと。そのようなターミナル駅としての期待も込められていたのでしょうか、鉄道省によりご覧のような立派な駅舎が建設された訳です。外観としてはこの時期鉄道省により建てられた鉄筋コンクリート造の駅舎建築ですが、アーチ形の窓デザインなどのせいもあってかとても柔らかな印象も受けてしまいます。また一部の小窓は、 ドイツ表現派を連想させる洒落たものも。当時の鉄道省の職員は、当時の流行りをどうしても入れたかったのですかね・・・・。また現在は使われていない臨時ホームを含め、駅舎もホームも昭和初めの鉄道の時代を偲べるなかなか見どころの多い作品でした。