横浜山手・フェリス女学院大脇のブラフ擁壁
2011年 10月 08日
今回は少し番外編的な内容になってしまいますが、美しい洋館群のほかに忘れてはいけない横浜・山手の貴重な文化遺産を紹介したいと思います。
それはブラフ擁壁。名前だけ言ってもピンと来ないかも知れませんが、横浜山手が外国人居留地だった頃から作られ続けてきた石積みの擁壁です。山手やその界隈を歩いて頂ければ、この年季の入った石垣は至る所に現存しています。その中でも個人的に大好きなのが、山手町44番地から38番地のフェリス女子大の脇にあるブラフ擁壁。山手カトリック教会から山手公園に向かう道と言えば、おおよその場所を想像していただけるでしょうか、冒頭の写真でご覧頂いたような美しい石垣が残っています。
そしてこのブラフ擁壁で注目していただきたいのが、石垣の下に石造りの側溝が現存しているということです。恐らくその昔は石積みの擁壁と側溝がセットで作られたと想像されますが、このようにきちんとした形で残っている例はかなり少なく、かなり貴重なものだと思います。関東大震災を機に山手の街並みは大きく変貌を遂げましたが、山手の至る所に外国人居留地だった頃の遺産が残っています。山手を訪れた際にはこれらの年代物の擁壁にも是非注目してみて下さい・・・・・。