神戸市水の科学館
2010年 08月 01日

◎設計:河合浩蔵
◎施工:直営
◎竣工:大正6(1917)年
◎構造:煉瓦造2階建て
◎所在地:兵庫県神戸市兵庫区楠谷町37-1
❖国登録有形文化財
前回紹介した相楽園より西へ歩くこと約20分、奥平野浄水場内にあるのが神戸市立水の科学館です。白タイルのとても洒落た建物ですが、大正6年に浄水場の濾過施設として建てられたものを今から20年ほど前に展示施設としてリニューアルしたものです。
またこの旧濾過場の設計を手掛けたのは、前回の相楽園内に残る旧小寺家厩舎と同じ建築家・河合浩蔵(1856~1934)。河合は明治30年代より神戸を拠点に活躍したのは前回紹介しましたが、この建物も河合が神戸に遺した作品と言うことになります。またこの建物で興味深いのは、西欧の古典建築の建築様式を踏襲しながら、その細部は非常に簡略化されたデザインが施されているということでしょう。なおこの時代の国内の建築界はセセッションなどが流行していた時期ですから、河合もそのような時代の新しい流れを意識してこの建物をデザインしたのかも知れません。白タイルの明るさも相俟って、とても輝いて見えてしまった大正6年築のモダンな水利施設でした。








