群馬県前橋市の群馬会館
2010年 06月 10日

◎設計:佐藤功一
◎施工:井上工業
◎竣工:昭和5(1930)年
◎構造:鉄筋コンクリート造3階建て、地下1階
◎所在地:群馬県前橋市大手町2-1-1
❖国登録有形文化財
群馬会館は前回紹介させていただいた群馬県庁昭和館の向かいに建つ、県関連の施設が入るビルディング。
その県庁舎より2年後にあたる昭和5年に竣工したものですが、設計は県庁舎と同じく当時早稲田大学の教授を務めていた建築家・佐藤功一が担当しています。
建物の外観デザインはヨーロッパ中世のルネサンスをベースにした落ち着いた佇まいですが、細部を観察してみると3階上には八角形の小窓、玄関上のバラストレードや軒周りの角ばった装飾など独特の風合いを醸し出しています。設計者である佐藤功一はこのような角ばった独特のデザインを好んでいたそうで、その好みが反映された作品と言うことになるのでしょう。佐藤功一らしさが出た貴重な現存作品、前橋の初夏の青空と自然の中で際立っておりました。







