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東京神保町の旧相互無尽会社

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◆旧相互無尽会社
  ◎設計:安藤組
  ◎施工:安藤組
  ◎竣工:昭和5(1930)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造4階建て
  ◎所在地:東京都千代田区神田神保町2-19


 本日別プログにおいて神田錦町の学士会館〈昭和3年築)を紹介しましたが、その帰りに立ち寄ったのが神保町の裏通りにあるこの建物です。現在はどのような用途で使われているかは知りませんが、今から20年くらい前は住友銀行系列のわかしお銀行の施設として使われていたと記憶しております。個人的な話になりますが都内某学校の学生だった私はこのそばの中古レコード店でアルバイトしており、貫禄あるこの建物をその当時から意識していたのであります。すっかり神保町の街並みも変わりましたが、この建物は今も健在です。
 さてこの建物、詳しいプロフィールについては不明な点が多いようですが、昭和5年に戦前に活躍したゼネコン・安藤組により建てられたものとの事。〔無尽〕と〔相互〕という名称から察すると、小口にお金を貸す事をメインにした金融機関の施設だった事になるでしょう。極端に狭い玄関などを考えると、そのような用途で使われていた可能性はかなり高いと思います。また外観は少しいかついですが、当時流行のスクラッチタイルとテラコッタを使っているのも見逃せない点です。この先も何となく生き続けて欲しい隠れた町の名建築の一つであります。

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by tokyo-farwest-net | 2012-02-18 18:18 | ■東京・23区

東京神田駿河台のニコライ堂

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◆日本ハリストス正教会東京復活大聖堂(ニコライ堂)
  ◎設計:ミハイル・シチュールポフ、ジョサイア・コンドル、岡田信一郎(・・・・関東大震災後の修復工事を担当)
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:明治24(1891)年
  ◎修復:昭和6(1931)年
  ◎構造:煉瓦、鉄骨鉄筋コンクリート造
  ◎所在地:東京都千代田区神田駿河台4-1
   ❖国指定重要文化財


本日別プログの方で国内におけるロシア正教の代表的な聖堂の一つである函館のハリストス正教会を紹介しましたが、それと共にロシア正教の顔と言えばこのニコライ堂でしょう。
JRのお茶ノ水駅を下車してすぐの場所に建つこの聖堂は、明治17年から7年の歳月をかけて建てられたもので、ロシア工科大学のシチュールポフ教授から送られた図面をもとに、当時日本に滞在していたイギリス人建築家:ジョサイア・コンドルが実施設計を施し竣工に至ったと言います。また現在は若干の改変がされていますが、竣工当初は前方玄関側の鐘楼はもう少し尖ったものだったようです。神田駿河台の高台に建つこともあり、竣工当初はこの周辺からは一目で分かるランドマーク的存在だったのではないかと想像されます。また大正12年の関東大震災では建物前方の鐘楼やドームなどが倒壊・炎上したため、その後岡田信一郎の設計により修復され現在の姿に至りました。
聖堂内は土日のみの見学ですが、高い天井や美しいイコノスタスやステンドグラスは信者でなくても心が洗われるような気分になってしまいます。あと鐘楼の鐘は函館のハリストス正教会で使っていたものを譲り受けたものだそう。以前この鐘が鳴らされている時間帯に、ニコライ堂の鐘の音を背に「この鐘がその昔函館で使われていたものか・・・」などと、感慨にふけりながらこの界隈を歩いていたのですが、歩いて数分も経たないうちに鐘の音が街の雑踏がかき消され聞こえなくなってしまいました・・・・・。

❖参考文献・・・・・『西洋館 明治大正の建築散歩』 中村哲夫氏著、淡交社刊、2000年
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by tokyo-farwest-net | 2010-07-03 07:03 | ■東京・23区

東京ルーテルセンター(日本神学校)

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◆東京ルーテルセンター
  ◎設計:長谷部鋭吉
  ◎施工:大倉土木
  ◎竣工:昭和12(1937)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造3階建て
  ◎所在地:東京都千代田区富士見1-2
   ❖東京都選定歴史的建造物


東京飯田橋界隈と言うと、現代的なビルが建ついかにも東京といった感じの街並みが形成されています。
そのような飯田橋ではありますが、少し坂道を上った富士見という場所にはご覧のような清楚な建物もあります。その建物の名前は東京ルーテルセンター、もとは神学校の施設として建てられたものだそうです。その外観から見ると、建てられてから比較的年数の経っていないものと思われるかも知れませんが、昭和12年に竣工したという列記とした歴史的建造物であります。
設計は大阪の住友本社ビル(昭和5年築)の設計などで知られる長谷部鋭吉(1886~1960)によるもの。長谷部というと住友関連の営繕を中心活躍した建築家で、現在でも関西を中心に幾つかの作品が残っているとのこと。ずぼらな建築ウオッチャーである私は、長谷部の建築作品は千代田区のルーテルセンターしか見たことがありませんが、どの作品も高い評価を得ている当時を代表する建築家であります。
またルーテルセンターの外観はとてもシンプルなもの。この時代の国内建築界は、装飾を排したインターナショナルデザインが全盛を極めていた時代なので、恐らくその影響を受けて建てられたものなのでしょうか。少し控えめな印象も受けますが、長谷部のセンスの良さを感じる作品です。いずれ長谷部の作品を見に、大阪へ行かなければと思ったこの時の訪問でした・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-05-21 21:21 | ■東京・23区

東京千代田区の九段下ビル(旧今川小路共同建築)

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◆九段下ビル(旧今川小路共同建築)
  ◎設計:南省吾、震災復興助成社
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:昭和2(1927)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造3階建て
  ◎所在地:東京都千代田区神保町3-4


この古びたビルディングは、地下鉄九段下駅そば日本橋川の畔にあるものです。
現在は九段下ビルと呼ばれていますが、もともとは震災復興助成社の今川小路共同建築として昭和2年に建てられたもの。大正12年の関東大震災後の不燃建築促進のために建てられた、震災復興建築の一つであります。なおこのビルディングの建築主である震災復興社は同ビルの建設に際し、1階と2階部分を店主の店舗兼住宅、また3階部分を貸し部屋にし建設費の負債返済に充てようと計画したそうですが、当初のシナリオ通りには事は進まず多くの負債を抱えたまま解散したとの事です。ちなみに戦前、この建物のような不燃素材の共同建築を建てる事例や計画は幾つかあったようですが、現存する建物などから考えると実現に至るまで難しいプロジェクトだったと推測されます。
またこの九段下ビル、以前は1階部分に万遍なくテナントが入居する活気あふれるビルでしたが、現在ではそのテナントも少しずつ撤退。また外壁には防護用のネットが貼られ、近いうちに解体されるようです・・・・。

❖参考・・・・・・「建築探偵入門」東京建築探偵団著、1986年、文藝春秋社刊
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by tokyo-farwest-net | 2010-03-26 01:26 | ■東京・23区

旧日本興業銀行・みずほコーポレート銀行本店

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◆旧日本興業銀行本店
  ◎設計:村野藤吾(村野・森建築事務所)
  ◎施工:大林組
  ◎竣工:昭和49(1974)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造り
  ◎所在地:東京都千代田区丸の内1-3-3


このところの丸の内は再開発ブームで、以前あった建物の倍以上の高さがある高層ビル群が雨後の筍のごとく次々と建てられていますが、そのような丸の内にあっていぶし銀のような輝きを見せているのが、みずほコーポレート銀行の本店です。
この建物は昭和49(1974)年に、日本興行銀行本店として建築家・村野藤吾の設計より建てられたもの。なお村野は渡辺節の建築事務所に在籍していた大正10年代に、先代の同銀行本店の設計にも関与したとのことです。
そしてこの建物を見るたびに圧倒されるのが、建物の長さとその存在感。建て替え前の興銀本店の写真と現在の建物を比較してみると、縦の列柱状のデザインがある場所は先代の興銀が建っていたところのようで、個人的な推測になってしまいますが、恐らく先代の旧本店のイメージを継承したところではないかと思われます。
またこの建物最大のハイライトとも言える場所は、冒頭でご覧いただいた北側のデザイン。古典建築様式やその時代のモダンデザインを超越した村野ワールドがそこには広がっています。丸の内に立ち寄った際には、実物を見て圧倒されて欲しい昭和日本建築界の巨匠の名作です。

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by tokyo-farwest-net | 2009-08-21 21:21 | ■東京・23区

東京日比谷の日生劇場

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◆日本生命日比谷ビル
  ◎設計:村野藤吾(村野・森建築事務所)
  ◎施工:大林組
  ◎竣工:昭和38(1963)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造り
  ◎所在地:東京都千代田区有楽町1-1-3


今回からは東京・横浜に残る建築家・村野藤吾(1891~1984)設計作品を幾つか紹介していきたいと思います。
東京で暮らす私が村野作品としてすぐに思い浮かべるのが、日比谷公園や帝国ホテルに隣接して建つ日本生命の日比谷ビルです。正式名称を言うより日生劇場の方が馴染みがある方も多いかも知れません。
私の思い出話になってしまいますが、子供のころにこの劇場で観劇をしたことがありまして、ホール内の無数に貼られたモザイクタイルに感動した記憶があります。どういう内容の出し物だったかの記憶は一切ありませんが、美しい劇場内の感動は何年経っても色褪せないものです。

外観は花崗岩を外壁に張るなど、戦前の建築のような素材の使い方ではありますが、造形は村野藤吾らしい独自の世界が広がっています。花崗岩張りの建物というと重厚や冷たさを感じることもありますが、ざらついた外壁の仕上げは温もりをも感じさせてくれます。
なお竣工当時この隣には、フランク・ロイド・ライト設計の帝国ホテル旧館があった訳ですから、ライトの建築との協調性を持たせるためこのようなデザインにしたのではないかと、このビルを見るたび想像してしまいます・・・・。


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by tokyo-farwest-net | 2009-08-08 00:08 | ■東京・23区

明治生命本館(その1)

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◆明治生命館(明治安田生命)
 ◎設計:岡田信一郎
 ◎施工:竹中工務店
 ◎竣工:昭和9(1934)年
 ◎構造:鉄骨・鉄筋コンクリート造り7階建て
 ◎所在地:東京都千代田区丸の内2-1
 ★国指定重要文化財


東京・丸の内、皇居お堀端の馬場先門角に建つ、明治生命の本館。東京ではよく知られた戦前築の建物の一つであります。
戦前建築の高さ制限の100尺(約31メートル)に、コリント式のオーダーなど古典主義のデザインが施されたこの建物は、東京銀座の歌舞伎座、東京駿河台のニコライ堂の再建などを手掛けた建築家・岡田信一郎(1883~1932)の設計によるもの。明治末から日本の建築界はアールヌーヴォーやセセッション、ドイツ表現派、インターナショナルデザインなど、西欧からの最新建築文化を取り入れてきたことはよく知られていますが、オフィスビルに関しては明治生命館のような古典主義が主流だったというのは、とても興味深いことです。
またこの建物、外観は古典的ですが、当時最新鋭のエレベーターや空調施設などが備えられた最先端のビルだったそうです。お堀から見る、コリント式のオーダーが付いたこの建物の姿は圧巻です。

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by tokyo-farwest-net | 2009-01-21 00:30 | ■東京・23区

明治生命本館(その2)

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◆明治生命館(その2)

こちらの項では明治生命館(昭和9年築)の室内の写真をご覧ください。
なお、撮影したのが5年ほど前のため、現在の見学エリアと若干異なる部分がございます。ご了承ください。
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by tokyo-farwest-net | 2009-01-21 00:10 | ■東京・23区