タグ:モダニズム ( 9 ) タグの人気記事

横浜市山下町の旧耀堂ビル(日本穀物検定協会横浜支部)

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◆旧耀堂ビル
  ◎設計:山越邦彦(戸田組)
  ◎施工:戸田組
  ◎竣工:昭和6(1931)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造4階建て
  ◎所在地:横浜市中区山下町157


今月に別プログにおいて、 ジャパンエクスプレスビル(設計:川崎鉄三、昭和5年築)不二家伊勢佐木町店(設計:アントニン・レーモンド、昭和12年築)など、横浜に残る戦前竣工のモダニズムスタイルのビルディングを紹介させていただきました。それらのビルディングを撮影しに横浜に訪問した時に、その存在を思い出し立寄ったのが横浜中華街から少し外れた場所に建つ旧耀堂ビルです。一見した限りでは昭和40年代ころに建てられたようなデザインのビルですが、その竣工は昭和6年。つまり築80年になる歴史ある建造物と言う事になりる訳です。
設計はのちに横浜国大の教授を務めたという建築家の山越邦彦が担当したと言います。私も山越のプロフィールについては全く知りませんでしたが、以前プログ:収蔵庫・壱號館にてこのビルの解説がされており、これまでは何の関心も抱かなかったレトロビルに新たな興味を抱くようになった次第です。現在は日本穀物検定協会の事務所として使われているこのビル、横浜に残る戦前築のモダニズム作品に比べ洗練の度合に物足りなさを感じますが、モダニズム建築に果敢に挑戦していった建築家・山越邦彦の若さを目の当たりに出来る貴重な現存作品と言えるのではないでしょうか・・・・・?。

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by tokyo-farwest-net | 2011-12-24 17:24 | ■横浜・関内 | Comments(0)

群馬県前橋市の広瀬川美術館

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◆広瀬川美術館、旧近藤嘉男氏アトリエ
  ◎設計:不詳
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:昭和23(1948)年
  ◎構造:木造モルタル塗り2階建て
  ◎所在地:群馬県前橋市千代田町3-3-10
   ❖国登録有形文化財


こちらの建物は前橋市街を流れる広瀬川の川沿いにある個人美術館。ここより徒歩5分ほどの場所にある橋林寺納骨堂(設計:中村鎮、昭和7年築)を見た帰りに偶然見つけたものです。
一見すると最近建てられたものかとも思いましたが、それと違う一種独特な雰囲気を感じました。また玄関には国登録有形文化財のプレートが貼られており、竣工より半世紀経っている建物だと気付いた訳です。そういう事で帰京後この建物について簡単に調べてみましたが、地元在住の画家・近藤嘉男氏のアトリエと絵画教室として建てられたものこと。
また更に驚いたのは、竣工年が終戦まもない昭和23年ということです。デザイン的には昭和戦前のモダニズムの流れをくむものですが、戦争が終わり規制も制約もなくなり、自由な発表ができるようになった芸術家の晴れた心を代弁してるような爽やかさを感じてしまいました・・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-06-11 11:11 | ■群馬 | Comments(0)

東京江東区の清州寮

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◆清州寮
  ◎設計:不詳
  ◎施工:大林組
  ◎竣工:昭和8(1933)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造4階建て
  ◎所在地:東京都江東区白河1-3


前回は清澄公園脇に建つ旧東京市営店舗向住宅を紹介しましたが、この清州寮はそこからすぐそばの清州通り沿いにあるものです。
一見すると比較的新しい建物にも見えますが、なんとその竣工は昭和8年。つまり今年で築77年を迎えるという年季の入った建物な訳ですが、そのような古さを微塵も感じません。また古さを感じない理由としてはメンテナンスの良さは勿論のこと、当時として最新のデザインだったモダニズムを取り入れたからでしょう。各階の窓上下などに付けられた水平を強調した庇や、建物中央に付けられたバルコニーなどはシンプルではありますが、力強さを同時に感じます。
またモダンさが目立つ建物ではありますが、住居部分の入り口にあたる場所には繊細なとても美しいモザイクタイルが貼られていたり、窓枠が木製だったり昔の建物ならではの温もりを感じさせてくれます。1階の店舗部分を除いた階上の部分は、住居として使われていることもあり見学は出来ませんが、東京の隠れた文化遺産として生き続けて欲しい建物の一つであります。

◆この建物は1階部分が店舗として使われていますが、2階より上は一般住居として使われていますので、プライベート部分の見学はご遠慮ください。
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by tokyo-farwest-net | 2010-05-07 20:07 | ■東京・23区 | Comments(2)

京都市考古資料館、旧西陣織物館

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◆旧西陣織記念館(現京都市考古資料館)
  ◎設計:本野精吾
  ◎施工:大林組
  ◎竣工:大正4(1915)年
  ◎構造:煉瓦造り3階建て
  ◎所在地:京都市上京区今出川通大宮東入ル元伊佐町
   ❖京都市指定文化財


この京都市考古資料館については、別プログにて既に紹介していますが、個人的に好きな建物という事もあり再び取り上げることにしました。
現在は京都市の考古資料館として使われている建物は、大正4年に西陣織物協会の会館として建てられたもので、設計はのちに京都高等工芸学校(現京都工芸繊維大学)の教授も務めた建築家・本野精吾が手掛けています。この本野という建築家は、20世紀初頭にオーストリアのウイーンやドイツなどで起きた最新の建築文化に触発されたそうで、デビュー作にあたる西陣織記念館でこれまで日本の洋風建築には無かったデザインの簡略化・幾何学的な構成というものに取り組んでいます。
そして出来上がったのがご覧の建物ですが、セセッションと言われる直線的な装飾や、ユーゲントシュティルと言われるヴォリューム感があるデザインが最新の建築スタイルとして好まれていた大正初期としては、かなり違和感がある作品だったと想像されます。また現在では日本国内で昭和初年頃から起きたインターナショナルデザイン・モダニズム建築ブームの先駆的作品という紹介もされていますが、その立ち姿は大正ロマンに溢れる風情があるように思えて仕方がありません。今から95年前、西陣の街並みに突如として現れた白亜の洋館に地元の人たちがどのような反応を示したのかも気になるところです・・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-01-30 11:30 | ■京都 | Comments(0)

京都旧野村生命ビルディング

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◆旧野村生命京都ビルディング
  ◎設計:安井武雄
  ◎施工:竹中工務店
  ◎竣工:昭和12(1937)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造り6階建て、地下1階
  ◎所在地:京都市下京区七条通烏丸西入ル東境町191


こちらの建物は、京都駅より烏丸通りを北へ3分ほど歩いた東本願寺の手前にある昭和12年竣工のビルディングです。私は学生時代より何度となく京都へ訪れているので、道路に面してアールを描いたこの建物の姿をよく見ていました。しかしこのビルが、大正末から昭和初期の日本を代表する建築家・安井武雄(1884~1955)の設計作品だと知ったのはつい最近の事です。
安井はこの時期に野村関連のビルの設計を手掛けていましたが、京都下京区の建物もその中の一つです。また安井の作品と言うと、大正期から昭和初期のアクの強い作風、また大阪瓦斯ビルディング以降のモダニズム路線という作風の変更をおこなっていますが、こちらは後者のモダニズム風に該当します。なお現在外壁には紺色のタイルが貼られいますが、竣工当初は淡い黄緑色のタイルが貼られていたとのこと。さぞかしド派手な建物だった事でしょう。
またこの向かいには関根要太郎設計の旧不動貯金銀行七条支店(昭和5年築)も建っており、昭和初めのモダニズム建築を同時に二つ味わえる場所でもあります。京都って、見どころ沢山な町だなとつくづく感じます・・・・・。
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by tokyo-farwest-net | 2010-01-02 19:25 | ■京都 | Comments(2)

関西電力京都支店

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◆関西電力京都支店(旧京都電燈本社)
  ◎設計:武田五一
  ◎施工:銭高組
  ◎竣工:昭和13(1938)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造り7階建て
  ◎所在地:京都市下京区塩小路烏丸西入ル塩小路57


今年の元旦、JR東海の正月フリー切符を使い久々に京都に行って参りました。この切符、新幹線の〔こだま〕しか利用できず、自宅から京都までの往復が11時間かかったのに対し、京都での滞在が僅か7時間というかなりの強行軍でしたが、下京・中京地区の近代建築を何軒か撮影してきたので、今回からはそれらの写真を紹介していきたいと思います。
そういう事で最初に紹介させていただくのが、京都駅前にある関西電力のビルディング。ぱっと見ただけでは、比較的新しい建物とも思えますが、こちらは京都電燈の本社として昭和13年に竣工したものです。設計は関西を中心に活躍した武田五一(1878~1938)が担当しています。武田は明治末に日本で初めてアールヌーヴォーを紹介するなど、日本建築界にモダン建築の礎を築いた人物として知られていますが、その最晩年の作品も当時としては目新しいモダニズムのデザインでまとめ上げたというのもとても興味深い事です。手前のビルに隠れて駅前からは半分しか見えないのが残念ですが、京都では忘れてはいけない名建築の一つだと思います。

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by tokyo-farwest-net | 2010-01-01 23:59 | ■京都 | Comments(0)

東京銀座の電通ビル

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◆電通旧本社
  ◎設計:横河民輔(横河工務所)
  ◎施工:直営
  ◎竣工:昭和9(1934)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造り
  ◎所在地:東京都中央区銀座7-4-17


電通というと近年汐留に完成した総ガラス張りの新社屋がよく知られていますが、銀座7丁目の外堀通りに建つこのビルは同社の先々代?にあたる本社屋です。設計は日本橋の三越本店丸の内の日本工業倶楽部の設計などを手掛けた横河工務所が担当しています。また竣工まもなくに撮影されたモノクロ写真を見ると、外壁タイルの色は判断できませんが、その他の箇所は当時の姿を維持しています。モダニズムデザインなビルの登場は、当時の東京っ子たちを驚かせたに違いありません。
そしてこのビルのもう一つの見どころが、玄関上に取り付けられた毘沙門天と吉祥天の石彫りのレリーフ。モダニズム風のビルの外観と日本的な文化という組み合わせというのも少し意外な感じもしますが、これがなかなか似合っています。銀座界隈を散歩する時には必ず立ち寄ってしまう、私のお気に入りの昭和モダニズムのビルの一つです。

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by tokyo-farwest-net | 2009-12-04 23:23 | ■東京・23区 | Comments(0)

東京日本橋の近三ビル(旧森五商店)

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◆近三ビル(旧森五商店)
  ◎設計:村野藤吾
  ◎施工:竹中工務店
  ◎竣工:昭和6(1931)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造り8階建て(竣工時は7階建て)
  ◎所在地:東京都中央区日本橋室町4-1-21 
    ❖東京都選定歴史的建造物


東京日本橋の数多く残る近代建築で、忘れてはいけない存在がこの近三ビル(旧森五商店)でしょう。
昭和6年に竣工した茶タイルのこのビルは、日本橋に鎮座する日銀本店、三井本館、三越などの装飾性豊かな建物に比べますとまったく装飾もなく、もしかしたら興味をひかないという方もいらっしゃるかも知れません。設計は昭和の日本建築界をリードした建築家・村野藤吾(1891~1984)。村野は建築家・渡辺節の事務所に在籍したあと独立、そのデビュー作にあたるのがこの旧森五商店だといいます。

またこのビルの魅力は、その簡素さ。このころ日本に滞在していたドイツ人建築家:ブルーノ・タウトは雑誌『婦人の友』の企画〔ブルーノ・タウト氏と東京を歩く〕のなかで、この森五商店について「日本の伝統と現代的価値との驚くべき融合」と感想を述べています。つまり西欧のモダニズムの形を通してはいますが、日本人が兼ね備えた美を村野はこのビルに体現させたということをタウトは絶賛したのではないかと私は考えます。余分な贅肉を削ぎ落とし出来たのが、この簡素な美しいビルです。
近代建築というと古典的な装飾が施されたものに注目が集まりがちですが、西欧のモダニズムとはまた異なったこのビルにこそ、日本人が忘れかけた美が宿っているのではないかと思います。

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by tokyo-farwest-net | 2009-04-26 06:06 | ■東京・23区 | Comments(2)

横浜伊勢佐木町の不二家

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◆横浜伊勢佐木町の不二家
  ◎設計:アントニン・レーモンド
  ◎施工:戸田組
  ◎竣工:昭和13(1938)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート5階建て
  ◎所在地:神奈川県横浜市中区伊勢佐木町1-6-3


横浜・伊勢佐木町には何軒かの戦前築の建物が現存していますが、それらはとてもモダンで、この街のお洒落な雰囲気を彩っています、その中でもとびきりお洒落な建物は、昭和13(1938)年に竣工したこの不二家でしょう。
設計はチェコ出身の建築家:A・レーモンド(1889~1976)。レーモンドは大正12年に竣工した東京・帝国ホテルの建設のため、フランク・ロイド・ライトと共に来日。帝国ホテル竣工後も日本にとどまり数多くのモダン建築を設計した建築家です。また戦前のレーモンド設計作品の中では数少ない商業施設の現存作品とのことです。
壁の大部分にはめられたガラスブロックは、築70年以上経った現在でもとてもモダンなデザイン。逆に最近建てられたモダン建築よりも、その存在感は際立っているとも思えます。伊勢佐木町という古くからのモダンストリートのイメージそのもの....、と言った感じの洒落た建物、忘れてはいけない横浜の名建築のひとつと言えるでしょう。

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by tokyo-farwest-net | 2009-02-14 00:14 | ■横浜・関内 | Comments(0)