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神戸税関

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◆神戸税関
  ◎設計:大蔵省
  ◎施工:森田福市
  ◎竣工:昭和2(1927)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造4階建て、塔屋付き
  ◎所在地:神戸市中央区加納町12-1


神戸新港埠頭周辺エリアのシンボル的存在と言えば、やはり税関庁舎でしょう。
昭和2年竣工のこの庁舎は大蔵省営繕課の設計により竣工したもの。東京在住の私は税関という言葉を聞くと『ハマのクイーンの塔』でお馴染みの横浜税関庁舎(昭和9年築)を思い出してしまいますが、繊細なデザインの横浜税関庁舎に比べ神戸の税関は力強さを感じる仕上がりが特徴と言えます。円筒状の塔屋をはじめ建物の細部デザインは古典建築の影響を感じますが、それらの多くは簡略化された作りになっており、この当時の最新建築文化の影響を少なからず受けています。スケールの大きさはいつ見ても圧巻される庁舎建築であります。

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by tokyo-farwest-net | 2010-08-28 00:28 | ■神戸

神戸旧国立生糸検査所

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◆神戸旧国立生糸検査所
  ◎設計:置塩章
  ◎施工:銭高組
  ◎竣工:昭和7(1932)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造4階建て
  ◎所在地:神戸市中央区小野浜通1


前回紹介した旧神戸市立生糸検査所の東側に建つのが、旧国立の生糸検査所。昭和7年に戦前神戸を中心に活躍した建築家・置塩章の設計に建てられたものです。市立に国立の生糸検査所が二つも置かれるとは、神戸は面白いシステムを取っていたのだなと以前は思っていたのですが、色々なサイトを見ると昭和6年に神戸市立の生糸検査所は国立に移管され、それに伴い増築されたのがこのビルディングとのことです。
また昭和7年増築の生糸検査所は、この5年前に神戸市により建てられた庁舎ど同様にゴシック様式をデザインをベースにしていますが、神戸市建設の庁舎に比べ重厚なデザインで纏められ、お役所らしさを醸し出しています。なお現在この建物は空き家とのことで、今後の動向が気になるところです・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-08-27 23:27 | ■神戸

旧神戸市立生糸検査所

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◆旧神戸市立生糸検査所
  ◎設計:神戸市
  ◎施工:竹中工務店
  ◎竣工:昭和2(1927)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造4階建て
  ◎所在地:神戸市中央区小野浜町1-4


先日別プログにおいて神戸市新港埠頭の新港貿易会館(昭和6年築)を紹介しましたが、そのお隣に建つのがモダンゴシック風のデザインが施されたこのビルディング。現在は農林水産消費技術センターとして使われているとのことですが、もとは神戸市立の生糸検査所として建てられたものです。生糸といえば戦前の日本において対外貿易の主力商品だったこともあり、関西地域の主要国際貿易港である神戸にもこのような施設が存在していたという訳です。
また東京在住の私などは生糸検査所と聞くと、建築家・遠藤於菟設計による横浜生糸検査所(大正15年築)を思い浮かべてしまいますが、この建物にも横浜と同様に蚕の装飾が施されていたり、なかなか洒落っけのあるデザインが施されています。外壁タイルが今風のちょっと味気ないものに張り替えられているのが残念ですが、とても絵になる作品ではないかと思います・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-08-26 23:27 | ■神戸

旧住友銀行神戸支店、現銀泉神戸ビル

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◆旧住友銀行神戸支店
  ◎設計:長谷部竹腰建築事務所
  ◎施工:清水組
  ◎竣工:昭和9(1934)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造3階建て
  ◎所在地:神戸市中央区栄町通1-1-28


元町よりメリケン波止場へと向かう少し手前の栄町通にあるのが、このクラシカルなビルディング。数年前まで住友銀行の神戸支店として使われていましたが、例のさくら(三井)銀行の合併に伴い店舗の統廃合がおこなわれこちらの店舗は閉店し現在は衣料品店が入居しています。また現在は〔銀泉ビル〕という名称になっているようですが、住友の社章・井桁のマークにちなんだ『泉』の文字がビルの名に付けられている事を踏まえると現在も住友関連の企業が所有しているようです。
住友と言えば戦前を代表する大財閥でしたが、このビルディングもその住友の会社のプライドを表現したような威風堂々とした佇まいが印象的です。また竣工が昭和9年ということもあってか、重厚さの中にもシャープさが感じられるのもこのビルディングの特徴です。そしてこのビルの見どころと言えば、正面左の植物のようなモチーフが絡み合った3連のアーチ窓でしょう。デザイン的に平凡になりそうなこのビルの印象を、この意匠が華やかに彩っています。この3連アーチは本当に久々に見ましたが、いつ見ても本当に素敵です。
なお現在戦前築の住友銀行の店舗は神戸のほかに、大阪の本店が残るのみのようです。当時の財閥が建てた豪華な銀行建築ということでも後世に残す価値がある作品だと思います。


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by tokyo-farwest-net | 2010-08-21 00:21 | ■神戸

神戸旧居留地38番館、大丸神戸店

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◆旧ナショナルシティバンクオブニューヨーク神戸支店
  ◎設計:W・M・ヴォーリズ(ヴォーリズ建築事務所)
  ◎施工:竹中工務店
  ◎竣工:昭和4(1929)年
  ◎構造:鉄筋コンクリート造3階建て
  ◎所在地:神戸市明石町38


神戸の旧居留地と言えば、比較的早い時期より歴史的なオフィスビルディングを再生活用した町で知られていますが、その初期例が外資系銀行のビルをインテリアショップとして転用したこの旧居留地38番館でしょう。神戸とは殆ど縁のなかった東京在住の私でも、近代建築に興味を持ち始める前の学生時代の頃より、白と黒のチェック模様のフラッグが玄関前に付いた褐色の石張りの重厚な外観のこの建物の存在は知っていました。
そしてこちらの建物の設計は、かのウイリアム・メレル・ヴォーリズ率いるヴォーリズ建築事務所が担当しています。外観はこの当時の銀行店舗によくありがちの古典様式が纏められているのですが、ヴォーリズならではの味わいが醸し出されています。神戸の歴史的保存活用の転換点とも言うべき建造物がヴォーリズの作品だったのも、何かの縁だったなとも思ってしまいます。真夏の眩しい日差しの旧居留地にヴォーリズの設計作品は、また別の輝きを放っていました・・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-08-20 14:20 | ■神戸

旧神戸海上火災保険ビル(現ニッセイ同和損害保険ビル)

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◆旧神戸海上火災保険ビル
  ◎設計:長谷部竹腰建築事務所
  ◎施工:竹中工務店
  ◎竣工:昭和10(1935)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造4階建て
  ◎所在地:神戸市中央区明石町19


旧居留地に現存する歴史的建造物の中ではどちらかと言うと地味な存在ですが、個人的にお気に入りなのが現在ニッセイ同和損害保険の事務所として使われているこのビルです。
昭和10年に神戸海上火災保険のビルとして建てられたそうですが、設計は住友関連の営繕を多く手掛けた長谷部竹腰建築事務所が担当しています。
建物前の道路幅が狭いこともあり少し目に付きにくいですが、上を見上げるととてもシックな4連のアーチ窓などが付いてたり、クラッシックな風合いをペースにモダンさをも兼ね備えたなかなかお洒落なデザインのビルディングです。外観の出来栄えを考えると建物の内装も洒落ているのではないかとも想像されますが、この写真を撮影したのは土曜日だったこともあり内部は見学出来ませんでした。とても気になってしまう神戸の隠れた名建築です・・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-08-19 23:19 | ■神戸

旧横浜正金銀行神戸支店(現神戸市立博物館)

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◆旧横浜正金銀行神戸支店
  ◎設計:桜井小太郎(桜井建築事務所)
  ◎施工:竹中工務店
  ◎竣工:昭和10(1935)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造3階建て
  ◎所在地:神戸市中央区京町24
   ❖国指定登録有形文化財


前回紹介したチャータードビルなどが並ぶ神戸のバンド(海岸通り、国道二号線)より三宮方面に向かったすぐの場所に建つのが、5本のドリス式オーダーが並ぶ威風堂々としたこの建物。現在は神戸市立の博物館として使われていますが、もとは横浜正金銀行の神戸支店として昭和10年に建てられたものです。横浜正金銀行と言えば戦前の日本で外貨を取り扱う銀行でしたが、この店舗の大きさからでも国際貿易港の神戸がいかに重要視されていたかが伺えます。
設計は三菱の技師長を務めていた経験も持つ建築家・桜井小太郎(1870~1963)が担当。なお桜井はこれ以前に、国内オフィスビルの最高傑作と呼ばれる東京丸の内ビルディングや三菱銀行本店の設計を手掛けていますが、それらの経験が活かされたような非常にそつがないデザインで纏められているのもこの作品の特徴と言えるでしょう。
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by tokyo-farwest-net | 2010-08-18 23:18 | ■神戸

神戸チャータードビル

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◆旧チャータード銀行神戸支店
  ◎設計:J・H・モーガン(J・H・Morgan)
  ◎施工:大倉土木
  ◎竣工:昭和13(1938)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造4階建て
  ◎所在地:神戸市中央区海岸通9


前回紹介した神港ビルの隣に建つのが、このチャータードビル。竣工は神港ビルより1年早い昭和13年ですが、神港ビルのアールデコ調装飾などのモダン的要素はなく、イオニア式のオーダーが付けられるなど古典様式のデザインで纏められています。どちらかというと1900年代から米国大都市で盛んに建てられた〔アメリカンオフィス〕と呼ばれる、古典様式の外観を用いつつも現代的な設備を兼ね備えたビルと言った感じの作品であります。
ちょっと日本離れした雰囲気も漂うこのビルですが、それもそのはず米国人建築家のJ・H・モーガン(1877~1937)の設計により建てられたもの。モーガンと言うと作品は横浜山手の洋館群の設計で知られますが、東京丸の内ビルディングの現地担当の技師として来日したそうですから、このようなオフィスビルの設計が得意分野だったかも知れません。また神戸のチャータードビル、モーガンの現存する唯一のオフィスビルディングで、この建設途中にモーガンは病気で亡くなったためモーガンの遺作ということになってしまいました。
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by tokyo-farwest-net | 2010-08-17 20:17 | ■神戸

神戸神港ビル

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◆神港ビル
  ◎設計:木下益太郎(木下建築事務所)
  ◎施工:竹中工務店
  ◎竣工:昭和14(1939)年
  ◎構造:鉄骨鉄筋コンクリート造8階建て
  ◎所在地:兵庫県神戸市中央区海岸通8


神戸の旧居留地は戦前築のレトロなオフィスビルが数多く現存していますが、〔バンド〕と呼ばれる海岸通り沿いのビルディング群の光景はいつ見ても圧倒されます。
その中でも比較的新しい類に入るのが、この神港ビルです。竣工年は日本の軍事態勢がより強くなった昭和14年ということもあり、比較的シンプルな外観ではありますが、塔屋周辺は1920年代アメリカ・ニューヨークに建てられたアールデコビルディングを彷彿させるデザインが施されています。この塔屋は施主や建築家たちが遠いアメリカの高層ビルに憧れたのでしょうか。この界隈と妙にマッチしているのも神戸と言う土地柄なのでしょう・・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-08-16 00:16 | ■神戸

神戸旧居留地十五番館

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◆旧居留地十五番館
  ◎設計:不詳
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:明治14(1881)年ころ
  ◎構造:煉瓦造2階建て
  ◎所在地:兵庫県神戸市中央区浪花町15
   ❖国指定重要文化財


これまで神戸山手地区の建築を紹介してきましたが、今回からは海に近い旧居留地の歴史的建造物を紹介していきたいと思います。
神戸の〔旧居留地〕は、その名前通り開港当時外国人の居留地域として割り振られた土地で、現在では明治末から昭和初期に建てられたクラシックビルディングが数多く現存し最新ファッションの店舗も数多く入居していることもあり、神戸のお洒落スポットとして人気を集めています。その旧居留地にあってこの土地が外国人居留地だった頃から建っていたというのが、この十五番館です。当初はアメリカ領事館として使われて、その後外人商館などとしても使われていたそうです。1階・2階両方にベランダを持つコロニアルスタイルの建物は、明治初めの神戸からタイムスリップしたような感覚にも襲われてしまいます。
また1995年の阪神淡路大震災で、この建物はその激震に耐えられず大破したそうですが、その部材を用い復元されたのが今の姿とのことです。町の歴史の象徴としてこの建物が重要だと思う人たちの熱意が伝わる復元と言えるのではないでしょうか・・・・・。

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by tokyo-farwest-net | 2010-08-15 19:15 | ■神戸