<   2010年 07月 ( 7 )   > この月の画像一覧

神戸相楽園の旧小寺家厩舎

a0110756_8323639.jpg
◆旧小寺家厩舎
  ◎設計:河合浩蔵
  ◎施工:直営
  ◎竣工:明治43(1910)年頃
  ◎構造:煉瓦造り2階建て
  ◎所在地:兵庫県神戸市中央区山本通5-3-1、相楽園内
   ❖国指定重要文化財


相楽園内には旧ハッサム邸のほかに明治期竣工の近代建築がもう一棟建っています。それが今回紹介する旧小寺家厩舎で、明治40年代に建築家・河合浩蔵(1856~1934)の設計により建てられたものです。なおこの相楽園は小寺家の屋敷だった場所ですので、ハッサム邸とは違いこちらは当時よりこの場所に建っていたようです。
こちらの厩舎の設計を手掛けた河合浩蔵はドイツ留学の経験を持ち、東京霞が関の法務省庁舎の建設に携わった後、明治30年代中ごろより神戸を拠点として数多くの建築設計を手掛けています。なお現在神戸市内には何軒かの作品が現存していますが、その中の一つが旧小寺家厩舎です。また赤煉瓦を露出させた外壁に円形の塔屋や2階のハーフティンバーのデザインなど、どちらかというとドイツ風建築の味も出てますが、日本人らしい落ち着きというのですが実直さをこの建物から感じてしまいます。この直前に風見鶏の館の名称でお馴染みの旧トーマス邸(設計:デ・ラランデ)を見たのですが、同時期に竣工し同じ作風の建物でも、日本人とドイツ人が設計を手掛けるとこれだけ雰囲気が変わるのかとも感心してしまいました。神戸異人館の中ではちょっと異色な存在ですが、個人的にはとても大好きな建物です・・・・。

a0110756_8294828.jpg
a0110756_8343018.jpg
a0110756_8362596.jpg
a0110756_838685.jpg
a0110756_8395117.jpg
a0110756_8404265.jpg
a0110756_8423413.jpg
a0110756_8433847.jpg
a0110756_8453845.jpg

[PR]
by tokyo-farwest-net | 2010-07-31 09:59 | ■神戸 | Comments(0)

神戸相楽園の旧ハッサム邸

a0110756_7313562.jpg
◆旧ハッサム邸
  ◎設計:A・N・ハンセル(Alexander Nelson Hansell)
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:明治35(1902)年ころ
  ◎構造:木造2階建て
  ◎所在地:兵庫県神戸市中央区山手通5-3-1、相楽園内
   ❖国指定重要文化財


前回はイギリス人建築家・ハンセル設計のシュウエケ邸・門兆鴻邸を紹介しましたが、相楽園内にある旧ハッサム邸も同じくハンセルの設計によるものです。こちらの邸宅は英国人貿易商の邸宅として北野町に建てられたものですが、昭和36年に神戸市に寄贈されその2年後にここ相楽園に移築されたとのことです。
建物自体はいかにもこの時代らしい両開き型の窓に、アジアの居留地・植民地建築によく見られるベランダを多く取ったコロニアルスタイルの造り。でも屋根を見ていただくと、そこには伝統的な和風の瓦屋根が載っていたりします。この邸宅の設計を手掛けた建築家・ハンセルは雨の多いイギリス生まれですが、そのハンセルにしてみても日本の雨風をはじめとする気候は厄介な存在だったのでしょうか、その辺りは日本の伝統技法に頼ったということになるでしょう。
なお移築前のハッサム邸は、ベランダ部分にガラス窓がはめられていた事です。

a0110756_7353413.jpg
a0110756_7372127.jpg
a0110756_7385716.jpg
a0110756_7404767.jpg
a0110756_7423624.jpg
a0110756_7442357.jpg
a0110756_7473170.jpg

[PR]
by tokyo-farwest-net | 2010-07-30 23:59 | ■神戸 | Comments(0)

神戸山本通のシュウエケ邸、門兆鴻邸

a0110756_6214391.jpg
◆シュウエケ邸、門兆鴻邸
  ◎設計:A・N・ハンセル(Alexander Nelson Hansell)
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:明治29(1896)年・・・・・シュウエケ邸
        明治28(1895)年・・・・・門兆鴻邸
  ◎構造:木造2階建て
  ◎所在地:兵庫県神戸市中央区山本通3
   ❖神戸市指定伝統的建造物


既に別プログでは紹介を始めていますが、こちらでも先日訪ねた神戸の近代建築の写真を何点か紹介していこうと思います。
そういう事で最初に紹介させていただく建物は、異人館街を少し下った山本通にある二軒の洋館、シュウエケ邸と門兆鴻邸です。下見板の明るい感じのする建物ですが、写真左ベージュのペンキが塗られた建物は明治28年にディスフレセンの邸宅として、そして写真右の白と深緑のペンキが塗られた建物はその翌年にイギリス人建築家のA・N・ハンセル(1857~1940)の自邸として建てられたもので、設計は両者ともハンセルが手掛けたとのことです。ハンセルと言えば明治20年代に来日し、大正期までに神戸に滞在し数多くの建築設計を手掛けたことでも知られますが、現存する作品の中ではこの2軒の邸宅が最高傑作だと思います。
かってハンセルが暮らしていたシュウエケ邸の方は以前内部を見学しましたが、演出過剰な他の異人館に比べとても質素な室内で、個人的には往時の暮らしを偲ぶことができました。再び邸内の公開がされた時には是非とも訪れたいと思う邸宅の一つです。
a0110756_6475532.jpg
a0110756_651271.jpg
a0110756_65257100.jpg
a0110756_6555742.jpg
a0110756_6542316.jpg
a0110756_6581533.jpg

[PR]
by tokyo-farwest-net | 2010-07-29 23:59 | ■神戸 | Comments(0)

東京麻布の南部坂教会

a0110756_18292016.jpg
◆日本キリスト教団麻布南部坂教会
  ◎設計:ウィリアム・メレル・ヴォーリズ
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:昭和8(1933)年
  ◎構造:木造モルタル塗り
  ◎所在地:東京都港区麻布4-5-6


先週末、東京もやっと梅雨明け。そういう事で先日カメラ片手に久々の東京散歩を楽しんできました。
地下鉄の一日フリーパスを使い気の向くまま歩いたこの日ですが、広尾駅に向かう途中に思い出したのがこの教会。この界隈にお詳しい方なら、有栖川公園の横にある南部坂のナショナル麻布マーケットの坂上と言ったらおおよその想像が付くでしょうか。冒頭の写真でご覧頂いたような可愛らしい教会が建っています。私は有栖川公園内にある都立図書館によく通っているので、以前からこの教会の存在は知っていたのですが、gipsymaniaさんのプログ・ヴォーリズを訪ねてによると、かのウイリアム・メレル・ヴォーリズ率いるヴォーリズ建築事務所が設計を手掛けたとのこと。確かに言われてみると、ヴォーリズならではのほのぼのとした雰囲気があります。この隣にある有栖川公園と、公園の緑と調和した南部坂、そしてこの教会という構図はいつ見ても絵になります・・・・・。

a0110756_18312236.jpg
a0110756_18322958.jpg
a0110756_1834554.jpg
a0110756_18344414.jpg
a0110756_18351991.jpg
a0110756_18355986.jpg
a0110756_18365641.jpg

[PR]
by tokyo-farwest-net | 2010-07-19 19:19 | ■東京・23区 | Comments(0)

埼玉県立深谷商業高校記念館

a0110756_1824166.jpg
◆深谷商業高校記念館
  ◎設計:不詳
  ◎施工:高田房吉(井上工業)
  ◎竣工:大正11(1922)年
  ◎構造:木造2階建て
  ◎所在地:埼玉県深谷市原郷80
   ❖国指定有形文化財


今年の5月、埼玉県深谷市の誠之堂清風亭を見に行った際に立ち寄ったのが、この深谷商業高校の記念館でした。
外観は少し朽ちているのが気になるこの記念館の竣工は大正11年。こちらの建物を取り上げている書籍やサイトでは、アールヌーヴォーの影響が見られるという紹介されていますが、玄関の屋根破風など細部を観察してみると、この時代らしいモダンなデザインが見受けられる。この建物が竣工する大正11年以前には、セセッションやユーゲントシュティルと呼ばれるアールヌーヴォーの発展形とも言うべきスタイルが国内で全盛を極めていたので、この校舎の設計を手掛けた建築家(もしくは棟梁)は、そのような時代の流れを感じこの建物をデザインしたのでしょう。大正期らしい明るさを感じられる素敵な建物と言えるのではないでしょうか・・・・・。

a0110756_184019.jpg
a0110756_1852742.jpg
a0110756_1865260.jpg
a0110756_1882069.jpg
a0110756_18103446.jpg
a0110756_1812209.jpg

[PR]
by tokyo-farwest-net | 2010-07-13 19:13 | ■埼玉・深谷 | Comments(0)

東京・新宿区立佐伯祐三アトリエ記念館

a0110756_538506.jpg
◆佐伯祐三アトリエ記念館
  ◎設計:不詳
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:大正10(1921)年
  ◎構造:木造
  ◎所在地:東京都新宿区中落合2-4-22
   ❖新宿区指定史跡


本日別プログで新宿区中井の林芙美子記念館を紹介させていただきましたが、そこの案内係の方にいただいたのが佐伯祐三記念館のパンフレットでした。
佐伯祐三(1898~1928)と言えばパリへの留学経験を持つ、夭折の画家。その佐伯が新婚当時に建てたのが、中落合の邸宅でした。また妻・米子さんが存命されていた頃は、邸宅部分も現存していたと言いますが、今は洋風下見板張りのアトリエのみが残されております。今から10年くらい前に一度訪ねたことはあったのですが、その頃は内部見学は不可でかなり建物も朽ちていました。しかし最近リニューアル工事が施され、佐伯の生前の足跡を紹介するミニギャラリーとしてオープンしています。
佐伯祐三の作品展には何度か足を運んだことがありますが、哀愁を帯びた落合界隈の風景画に心打たれた私としてはそれらの絵がここで描かれたと思うと、やはり感動してしまいます。佐伯が落合で暮らした大正末から昭和はじめとは、この周辺の風景はすっかり様変わりしている筈ですが、このような建造物が残すことによって当時に思いを馳せることが出来るのではないでしょうか。そう考えると、この施設のオープンはとても意義深いことだと思います。

a0110756_5412337.jpg
a0110756_5424324.jpg
a0110756_5442749.jpg
a0110756_5462173.jpg
a0110756_5474968.jpg
a0110756_5483987.jpg
a0110756_5504694.jpg
a0110756_5521672.jpg
a0110756_5524232.jpg

[PR]
by tokyo-farwest-net | 2010-07-10 07:10 | ■東京・23区 | Comments(0)

東京神田駿河台のニコライ堂

a0110756_58430.jpg
◆日本ハリストス正教会東京復活大聖堂(ニコライ堂)
  ◎設計:ミハイル・シチュールポフ、ジョサイア・コンドル、岡田信一郎(・・・・関東大震災後の修復工事を担当)
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:明治24(1891)年
  ◎修復:昭和6(1931)年
  ◎構造:煉瓦、鉄骨鉄筋コンクリート造
  ◎所在地:東京都千代田区神田駿河台4-1
   ❖国指定重要文化財


本日別プログの方で国内におけるロシア正教の代表的な聖堂の一つである函館のハリストス正教会を紹介しましたが、それと共にロシア正教の顔と言えばこのニコライ堂でしょう。
JRのお茶ノ水駅を下車してすぐの場所に建つこの聖堂は、明治17年から7年の歳月をかけて建てられたもので、ロシア工科大学のシチュールポフ教授から送られた図面をもとに、当時日本に滞在していたイギリス人建築家:ジョサイア・コンドルが実施設計を施し竣工に至ったと言います。また現在は若干の改変がされていますが、竣工当初は前方玄関側の鐘楼はもう少し尖ったものだったようです。神田駿河台の高台に建つこともあり、竣工当初はこの周辺からは一目で分かるランドマーク的存在だったのではないかと想像されます。また大正12年の関東大震災では建物前方の鐘楼やドームなどが倒壊・炎上したため、その後岡田信一郎の設計により修復され現在の姿に至りました。
聖堂内は土日のみの見学ですが、高い天井や美しいイコノスタスやステンドグラスは信者でなくても心が洗われるような気分になってしまいます。あと鐘楼の鐘は函館のハリストス正教会で使っていたものを譲り受けたものだそう。以前この鐘が鳴らされている時間帯に、ニコライ堂の鐘の音を背に「この鐘がその昔函館で使われていたものか・・・」などと、感慨にふけりながらこの界隈を歩いていたのですが、歩いて数分も経たないうちに鐘の音が街の雑踏がかき消され聞こえなくなってしまいました・・・・・。

❖参考文献・・・・・『西洋館 明治大正の建築散歩』 中村哲夫氏著、淡交社刊、2000年
a0110756_513631.jpg
a0110756_5111499.jpg
a0110756_593597.jpg

a0110756_5154127.jpg
a0110756_5173568.jpg
a0110756_519539.jpg
a0110756_5211454.jpg
a0110756_5293283.jpg
a0110756_5244629.jpg

a0110756_554849.jpg

a0110756_5272024.jpg
a0110756_522556.jpg

[PR]
by tokyo-farwest-net | 2010-07-03 07:03 | ■東京・23区 | Comments(0)