横浜山手の旧イギリス領事館公邸
2009年 09月 01日
◎設計:上海ワーク・オフィス
◎施工:不詳
◎竣工:昭和12(1937)年
◎構造:鉄筋コンクリート造り2階建て、一部地下1階
◎所在地:神奈川県横浜市中区山手町115-3
❖横浜市指定文化財
今回からはまた横浜の建築を何軒か紹介したいと思います。
こちらの旧イギリス領事館公館は、港の見える丘公園内のバラ園に隣接して建ち、横浜でもよく知られた洋館の一つです。
一般向けに常時公開されるようになったのは、約10年前くらいからだったと記憶しておりますが、外観・室内とも大英帝国の繁栄をしのぶことができる優雅な建物であります。また暖炉や室内はシンプルなデザインで纏められており、若干ながら1920~30年代のモダン建築の洗礼を受けているとも考えられます。
また国内には横浜のほか、函館・下関・長崎にイギリス領事館だった建物、また東京半蔵門(一番町)には昭和5年に建てられた英国大使館の建物が今も現役の大使館として使われていますが、横浜の領事館の面白いところは関内の執事の建物と、山手の居住スペースと別れているところです。山手の外国人コミュニティーの場としての期待も込められていたのでしょうが、この建物が竣工した昭和10年代前半は、日本の軍事色が日を追うごとに色濃くなっていた時代ということもあり、社交の場としての活躍はされなかったと想像されます。
そのような世界の激動期の直前に建てられたという意味でも、多くのことを語ることができる建物なのではないでしょうか・・・・?。
◆旧イギリス領事館(開港記念館) ◎設計:英国工務所上海工事局 ◎施工:大村合名会社建築部(新庄幸次郎) ◎竣工:大正2年(1913)年 ◎構造:煉瓦造り2階建て ◎所在地:函館市元町33‐11 -------------------------------------------------------------------------- ★函館元町観光のルートとしても知られる旧英国領事館 函館の名坂・基坂の中程にある白亜の洋館。この建物は、大正2...... more