東京江東区の緑橋
2009年 07月 18日
◎設計:東京市復興局
◎施工:不詳
◎竣工:昭和4(1929)年4月
◎構造:鋼鉄製トラス橋
◎所在地:東京都江東区佐賀町1丁目~福住1丁目
今回から4回の予定で東京の橋を紹介していこうと思います。
そしてこれから紹介していくのは、大正12年の関東大震災後に復興事業として架けられた鋼鉄製の橋脚の数々です。隅田川の橋はよく知られていますが、その他にも運河の多かった江東区(旧深川区)などにも復興橋梁が架けられ、その多くが今も現役の橋として使われているとのこと。全てを紹介しきるのはいつの日になるか分かりませんが、少しずつながらこちらも取り上げていきたいと考えております。
そういう事で今回紹介する緑橋は、永代橋西の大島川西支川に架かるもの。先月、建築家・関根要太郎設計の村林ビルを撮影した帰り、偶然見つけたものです。この下流に架かる御船橋の親柱にアールデコ調のデザインが施されているのは以前から知っていたのですが、その上流にこんな立派な橋があったとはこの時まで知りませんでした。
橋の長さは電車1両より少し長い23メートルというものですが、トラス式の仰々しいデザインは、ちょっとした小宇宙のようにも感じてしまったりもしました。ちなみにこの目の前には首都高深川線が走っていますが、存在感はこの小さな橋のほうに軍配があがると思います。予想しない発見だった緑橋との出会いでした。次回はここを北上した小さな年代物の橋を紹介したいと思います。