北九州市・若松石炭商同業組合事務所
2015年 06月 20日
◎設計:不詳
◎施工:不詳
◎竣工:明治38(1905)年
◎構造:木造モルタル塗2階建て
◎所在地:福岡県北九州市若松区本町1-13-15
今月は本ブログで、福岡県北九州市若松区の南海岸通り(若松バンド)に建つ、 旧三菱合資会社若松支店(大正2年築) 、 旧杤木商事ビル(大正9年築)という二棟の歴史的建造物を紹介しました。また次週は近年大規模な改修工事がおこなわれ、竣工当時の華麗な姿へと蘇った旧古河鉱業若松ビル(大正8年築)を取り上げる予定ですが、若松バンドに残る歴史的建造物でいちばん古参の建物が石炭会館です。
この石炭会館は、明治38年に若松石炭商同業組合の事務所として竣工したもの。石炭積み出し港である若松の商業の中心、石炭業者の懇親の場所として大いに栄えたそうです。竣工時の屋根に取り付けられていた金飾り等は撤去されていますが、ルネサンス風デザインに纏められた外壁のモルタル塗りの浮き彫り、重厚な木造の室内に往時の若松の繁栄ぶりが偲ばれます。