仙台市青葉区の西欧館
2011年 08月 18日
◎設計:佐藤功一
◎施工:不詳
◎竣工:昭和11(1936)年
◎構造:鉄筋コンクリート造2階建て
◎所在地:仙台市青葉区大町1-1
既に別プログでは紹介をさせていただきましたが、こちらでも今年7月に訪れた仙台の近代建築の写真を幾つか掲載していきたいと思います。但し仙台の滞在時間が僅か5時間(うち1時間半は暑さに負けて休憩タイム)だったため、非常に少ない量の発表で終わってしまいますが、その辺りはどうかご了承ください。
そういう事で仙台シリーズで最初に取り上げるのは、町一番の繁華街・一番町を少し西に歩いた場所にある西欧館という建物。こちらは昭和11年に大東京火災保険の支店として建てられたものですが、仙台市内に現存する数少ない戦前築のオフィスビルディングであります。設計は東京の市政会館・日比谷公会堂 、 早稲田大学大隈講堂で名高い建築家・佐藤功一によるものです。またこの旧大東京火災海上保険、佐藤設計のオフィスビルディングでは数少ない現存作品です。なおこの他にも東京銀座の現在モザイク阪急が入居する旧松田ビルもありますが、大改修がおこなわれ竣工当時の面影を留めていない事を考えると、この仙台の建物非常に貴重なものだと言えます。また佐藤功一の作品というと、モダンゴシックとも呼びたくなるような独特な立体感覚がその作風の特徴としてあげられますが、この仙台の旧保険会社は割とノーマルな西欧古典主義という感じ。しかし全体を眺めてみると、ちょっと一味違う容姿をしているようにも思えます・・・・・。