岩手県盛岡市の茣蓙九商店
2011年 08月 02日
◎設計:不詳
◎施工:不詳
◎竣工:江戸末期~明治初期(19世紀後半)
◎構造:土蔵及び木造2階建て
◎所在地:岩手県盛岡市紺屋町1-31
❖盛岡市指定保存建造物
第九十銀行本店や旧盛岡銀行本店が建つ中ノ橋通りを北に進むとあるのが紺屋町。そこに建つ重厚な建物が、この茣蓙九です。湾曲した道路に合わせた店の形状はとてもユニーク。正確な竣工年は分かりませんが、江戸時代の末から明治初めに建てられたものだそうです。
あと土蔵の商家を見るたびに気になってしまうのが、外壁に塗られた漆喰の色。この茣蓙九は黒い漆喰が塗られていますが、この黒漆喰は江戸(東京)の地が発祥でなかなか手がかかる技法とのこと。例えば関東近郊の町の土蔵建築でも白漆喰が多いところがあったり、逆に東京からかなり離れた町でも黒漆喰の土蔵建築が多く見られる場所もあったりします。東京以外の町へ訪れるたび、黒と白という土蔵建築の外壁の色を気にして見ているのですが、地方によって本当にまちまちだというのも面白いものです。ちなみに盛岡の町は、黒・白混合と言った感じでありました・・・・・・。