千葉市ゆかりの家・いなげ、愛新覚羅溥傑仮寓

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◆愛新覚羅溥傑仮寓
  ・・・・・・清朝最後の皇帝愛新覚羅溥儀の弟・溥傑の新婚の家



今年の八月、千葉稲毛の旧神谷伝兵衛別邸を見に行った道すがらに出会ったのが、こちらの和風邸宅です。
邸宅前の看板を見ると、映画〔ラストエンペラー〕でもお馴染みの清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀の弟・愛新覚羅溥傑(1907~1994)と、その妻・浩(旧姓:嵯峨野、1914~1987)が昭和12年の新婚当初に暮らした家とのこと。私は妻の浩さんの著書『流転の王妃の昭和史』や、数年前に竹ノ内豊さん常盤貴子さんが主演したテレビドラマで、溥傑・浩夫妻が新婚当時千葉の稲毛で暮らしていた事は知っていましたが、その邸宅が現存していたとはこのとき初めて知りました。
皆さんもご存じのように溥傑の兄・溥儀は、日本の傀儡国家として作られた満州国の皇帝に即位。また溥傑も関東軍の政略により日本人の嵯峨野浩と昭和12年に結婚し、稲毛での約半年の暮らしののち満州国へと渡り波乱の人生を送ることになりましたが、そのような戦局が激しくなる時代など全く想像できない穏やかな家でありました。夫妻がこの家で暮らしていた頃、日中戦争が勃発するなど、日中情勢はさらに混乱を極めていくのですが、新婚当初の夫妻はこの家で日中両国の永遠の友好を望んでいたに違いありません・・・・・。

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◆愛新覚羅溥傑仮寓(千葉市ゆかりの家・いなげ)
  ◎設計:不詳
  ◎施工:不詳
  ◎竣工:昭和初期?
  ◎構造:木造平屋
  ◎所在地:千葉市稲毛区稲毛1-16-12
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伊豆・川奈への新婚旅行から戻った私たちは、千葉の稲毛海岸に新居を構えることになりました。
稲毛を選んだのは陸軍学校に通う夫の便宜を考えてのことですが、家は稲毛駅から歩いて五分とかからない高台にあり、広い縁側に立つと、袖ヶ浦一帯の海を見渡すことができました。

  「流転の王妃の昭和史」 愛新覚羅浩著より
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夫は大の動物好きでした、そこで私は補佐役の藤井少佐にお願いし、軍用犬協会から生後一か月のエアデルテリアの子犬をいただきました。優秀な血統書つきの子犬が届くと夫は大変喜び、朝起きるとまず、子犬を連れて海岸に散歩に出かけるのが日課になりました。
  同著より
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見晴らしだけなく、陽当たりも申し分ない家でしたが、中国では椅子とテーブルの生活であることから、私は思い切って生活を様式に切り替えることにしました。六畳の離れが書斎、ペットを置いた奥の八畳が寝室、次の間が居間、応接間は十二畳、食堂は十畳という具合です。
  同著より
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稲毛の海岸は海の近くとはいえ、お魚の種類も少なく、肉も千葉市まで買い出しに行かなければならず、突然の来客があったときは大変不自由しました。それでも、渚に打ち寄せる小波のように、私たちの生活は静穏で、つましく充ち足りたものでした。
 同著より
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by tokyo-farwest-net | 2010-10-01 20:01 | ■千葉
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