旧神戸市立生糸検査所
2010年 08月 26日
◎設計:神戸市
◎施工:竹中工務店
◎竣工:昭和2(1927)年
◎構造:鉄筋コンクリート造4階建て
◎所在地:神戸市中央区小野浜町1-4
先日別プログにおいて神戸市新港埠頭の新港貿易会館(昭和6年築)を紹介しましたが、そのお隣に建つのがモダンゴシック風のデザインが施されたこのビルディング。現在は農林水産消費技術センターとして使われているとのことですが、もとは神戸市立の生糸検査所として建てられたものです。生糸といえば戦前の日本において対外貿易の主力商品だったこともあり、関西地域の主要国際貿易港である神戸にもこのような施設が存在していたという訳です。
また東京在住の私などは生糸検査所と聞くと、建築家・遠藤於菟設計による横浜生糸検査所(大正15年築)を思い浮かべてしまいますが、この建物にも横浜と同様に蚕の装飾が施されていたり、なかなか洒落っけのあるデザインが施されています。外壁タイルが今風のちょっと味気ないものに張り替えられているのが残念ですが、とても絵になる作品ではないかと思います・・・・。